終戦直後に米軍に接収された横浜市中区の本牧地区で76年からあるカフェバー「アロハカフェ」が、13日に一時閉店する。大きな窓ガラスに高い天井のモダンな建造物は、築60年以上と老朽化が進んだためだ。
70年代、本牧は米国文化に憧れた若者を引きつけたが、日本人が立ち入れるバーは少なかった。3代目オーナーの西山奈里さん(33)は「国籍を問わずに誰でも楽しめるバーとして、ハワイのあいさつから名付けられた」と説明する。
住宅が立ち並んでいた米軍接収地を囲っていたフェンスの向かいに位置し"米国"に近いことが売りだった。当時は珍しかった米国産ビールや名物の四角いピザが人気で、東京からタクシーでやって来る客もいたという。
接収地が82年に返還され開発が進んだことで、客が減った時期もある。しかしこの10年で地元の若者が訪れるようになった。親世代の楽しそうな姿を見て育った子ども世代が成人し、店に通い始めたのだという。
本牧で生まれ育った西山さんもその一人。いつの間にか常連客からアルバイトとなり、経営難を乗り越えるため2005年、オーナーに転身した。西山さんは「この店は本牧にあるのが当たり前だった。常連客や地域の皆さんのためにも残したい」と、本牧地区で移転先を探し、早期の再開を目指す。
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