スイス西部モントルーは、単なる湖畔の町ではない。それは伝説的ロックバンド、クイーンとの強いつながりだ。
1991年にエイズ(AIDS、後天性免疫不全症候群)の合併症で亡くなったクイーンのボーカル、フレディ・マーキュリーはこの町に住み、クイーンは1979~96年まで所有したモントルーのスタジオで7枚のアルバムをレコーディングした。1996年には彼とモントルーの深いつながりを記念してマーキュリーの銅像が湖畔に建てられ、世界中のクイーンファンの聖地になっている。
2003年以降、毎年9月のマーキュリーの誕生日には、彼をしのぶ無料コンサートが湖畔で開かれる。ステージには国際的なトリビュートバンドが出演し、大勢の人でにぎわう。
今年は新型コロナウイルスの感染拡大を受けてコンサートは中止になったが、夏にはスターの足跡をたどる新企画の「フレディ・ウォーキングツアー」が始まり、人気を呼んだ。2018年公開の映画「ボヘミアン・ラプソディ」もまた、バンドへの関心が再熱するきっかけになった。
世界的に有名なロックバンドのクイーンがなぜ、この静かな湖畔の町をこれほどまでに愛したのか?それを探りにswissinfo.chはモントルーを訪れた。
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